イベントレポート詳細Details of an event

第95回 AGC Studio Design Forum
Soundscape スペシャルトークイベント「ミラノデザインウィーク2018報告」

2018年6月21日(木)
講演会/セミナー

パネラー
萬代基介氏(建築家、萬代基介建築設計事務所)

吉泉聡氏(TAKT PROJECT)

山田泰巨氏(編集者)

秋山順(AGC株式会社 商品開発研究所)
*文中敬称略

 

山田 はじめまして、こんにちは。本日の進行を務めます山田泰巨(よしなお)と申します。どうぞよろしくお願いします。簡単に自己紹介をいたします。昨年まで『Pen』という雑誌に属する編集者でした。主に建築やデザインの分野を担当し、ミラノ・サローネにも何度か足を運んでおりましたが、今年はフリーの立場でミラノ・サローネを取材しております。本日は司会進行を務めさせていただきますので、よろしくお願いします。では、ミラノでの展示で会場構成をなさった萬代さんからも自己紹介をお願いいたします。

 

萬代 萬代です。こんにちは。私の自己紹介をいたしますと、1980年に生まれ、現在37歳です。プロダクトやデザインの業界のことは知らないのですが、建築の業界だと、まだ若手と呼ばれる年齢です。基本的に建築の設計をしております。いくつか作品を紹介いたしますと、独立して最初の仕事は「ダシの展覧会」の会場構成をするというものでした(写真で紹介)。また小さなインテリアの仕事や、最近では東北の被災地でまちづくりに関わりまして、漁師さんの番屋を設計したりしています(過去のAGCデザインフォーラムで発表)。この建物は漁業の六次産業化の拠点となるものでした。そして今、進行中のプロジェクトとしては住宅をまとめて10軒設計するプロジェクトをしています。一軒ごとに全部デザインが違うのですが、小さな町をつくるということをやっています。このようにすごく小さなスケールから町のスケールまでを、できるだけ分野にとらわれず、横断的にプロジェクトを進めています。今回、AGCさんに声を掛けていただいたのも、そういう横断的な活動を見ていただいてのものだと考えています。今日はよろしくお願いします。

 

山田 続きまして、同じくミラノ・サローネで出展なさったグランドセイコーさんで会場構成を担当されたTAKT PROJECT(タクトプロジェクト)の吉泉聡さんです。自己紹介をお願いします。

 

吉泉 吉泉と申します。よろしくお願いします。年齢は萬代さんの1つ下、1981年生まれの36歳です。2005年から働いており、最初は「nendo」という事務所からキャリアを始めて、楽器のYAMAHAのデザイン部に移りました。その後、TAKT PROJECTという会社をnendoで仲間だった4人で立ち上げました。現在6名+インターンという規模で仕事をしています。ミラノデザインウィーク絡みでいいますと、2006年の時にnendoが個展を開催しました。小さなサイズだったのですがミラノで初めての個展を開き、その時に初めてサローネに行かせてもらい、そこから定期的に関係しています。*写真で作品を紹介。

 

山田 今回、AGCさんがミラノで出展なさった「Soundscape」はタイトルにあるとおり、音を生むガラスを使って会場構成が行われました。この音を生むガラスを開発されたご担当が、私の隣にいらっしゃる秋山順さんです。秋山さんからも自己紹介をお願いします。

 

秋山 みなさんこんばんは。AGC株式会社 商品開発研究所主任研究員の秋山順と申します。私は普段、研究所の中で電子デバイス用のガラス基板の研究開発や、新商品の企画を担当しております。本日は、ミラノデザインウィークで初披露しました「音を生むガラス」について、開発者の立場からお話しさせていただきます。よろしくお願いします。

 

山田 では、さっそく展示の話を始めたいと思います。まず会場のみなさんはミラノ・サローネについてご存知でしょうか。毎年、ミラノ郊外にあるロー・フィエラで4月に行われている国際家具見本市です。東京でいえば国際展示場で行っているような展示になるのですけれども、それに連動して、デザインウィークと称してミラノの街中でも展示を行っています。AGCさんが今回出展されたのも街中の展示になります。AGCさんが初めて出展されたのが2015年で、今回が4回目になります。過去3回の出展内容は、あちらの壁面の写真を見ていただければおわかりいただけます。(*本トークイベントの会場内に過去3回分の写真が展示されている。そちらを指しながら)いちばん奥が2015年のもので、それから16年、17年ときまして、今年の発表になります。情報を映し出すガラスですとか、体験型のガラスですとか、これまでにいろいろなガラスの発表をされてきたのです。今回特筆するものがあるとすると、研究中のガラスで初めて展示を行ったということです。まだちょっとお話しいただけないことも含めて、初披露目のユニークなガラスを見せていくことになりました。まずはこの音を生むガラスというものを使って会場構成を行われた萬代さんに、「Soundscape」という展示についてお話いただきたいと思います。

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