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Low-Eアップデートキャンペーン/第31回 AGC studioデザインフォーラム
「最新の文教施策の動向 ~発注者が求める学校整備とは~」

2013年6月5日(水)
講演会/セミナー

現状に対する教育委員会の認識

 

 

みなさんこんにちは。
本日のテーマは「発注者が求める学校整備のポイント」です。この発注者とは、具体的には教育委員会の施設担当者を指しています。
つまり、教育委員会の方の問題意識がどうなっていて、どのような事が求められているのか、事例はどうなっているのか、という大枠で話をいたします。

 

まず、学校施設の役割を確認しますと、言うまでもなく「子どもたちの学習・生活の場」であります。また「地域コミュニティや防災の拠点」であります。
そして次の円グラフにも示すように、実は学校というのは、全公共施設の約4割を占めています。これは単なる4割ではなく、学校というお手本を示せば残りの6割がついてくる、ということです。

 

今日の資料にはグラフや表、統計類をたくさん盛り込んでおりますが、詳細は後日に確認いただければいいと思います。
ただ、基本的なことを確認しておくと、そこに示したいくつものグラフ(「学校数・幼児児童生徒数の推移」「小中学校数・児童生徒数の推移」「1校当たりの児童生徒数の推移」「公立小中学校施設保有面積の推移」etc.)にはっきりと出ております。
つまり、少子化で今後、生徒児童数がさらに減少するということですね。しかし、保有面積は横ばいなのです。
統廃合というケースもありますが、それはコミュニティの拠点が減ることを意味しますので、複合化も含め考慮することが大切と思います。こうしたデータをしっかりと認知し、みなさまの引き出しに入れて学校づくりを考えることは大切です。

 

こういう前提を押さえたうえで本題に入ります。
資料で次のページを見ますと、みなさんがよくご存知の問題が出てきます。「耐震化の進捗」です。
現在、公立小中学校施設の耐震化率は、平成24年4月現在で84.8%となっています。メディアでも「ほとんど耐震化は終了した」と報道されています。

 

文部科学省では残りの施設についても平成27年度までにすべて耐震化を完了と言っており、現在、耐震診断、耐震補強の仕事が大量に出ています。従って、それに見合う予算が付いているのです。
ただし、みなさんご存知のように現時点における公立学校の耐震化は「旧耐震」です。建築基準法上で昭和56年度以前のものを「旧耐震」それ以降を「新耐震」と呼んでおり、従って、27年度までに完了させる予定のものは「旧耐震」だけとなります。

 

そして躯体の耐震性以外の課題も積み残されております。
例えば「非構造部材の耐震対策」「防災機能の向上」などが3.11以降のテーマになっています。また「エコスクール化」「教育環境の質的向上」「地域連携」「社会教育施設や社会福祉施設との複合化・共用化」という課題もあります。

 

では、この非構造部材とは何でしょうか。構造体以外の天井、照明器具、窓ガラス、外装材、内装材、設備機器、家具等、すべてが非構造部材です。このうち今、文部科学省は特に屋内運動場の天井対策に対して緊急に取り組んでおり、講習会なども開催が予定されています。

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