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Low-Eアップデートキャンペーン/第30回 AGC studioデザインフォーラム
「改正省エネ基準/低炭素認定基準について」

2013年5月14日(火)
講演会/セミナー

任意の低炭素認定、必須の改正省エネ基準

 

 

みなさんこんにちは。住宅金融支援機構の嘉藤と申します。
本日は館野から詳しいご説明をいたしますが、その前に本日の趣旨を私のほうから申し上げます。
今日のテーマは「認定低炭素住宅」と「改正省エネ基準」の2本立てですが、おそらく巷では「認定低炭素住宅」のほうが話題になっているかと思われます。
その低炭素住宅よりも、実は改正省エネ基準のほうが、今後のみなさまの仕事にとってより重要になるような可能性、大きく影響を及ぼす可能性があると思います。その点を念頭におかれてお聞きいただけると幸いです。
よろしくお願いします。



 

 

館野と申します。よろしくお願いします。
お手元に配布した資料から、まず「認定低炭素住宅の技術基準・手続きの概要」という冊子をご覧ください。その2ページを開いていただきますと「都市の低炭素化に関する法律の概要」とあります。これが、根拠となる法律ですね。
施行が昨年12月ですからもう開始されています。ここに書いてある通り今回の認定低炭素住宅は「低炭素まちづくり計画」の一部であり、住宅に限定したものではありません。
例えば「都市機能の集約化」とか「公共交通機関の利用促進」であるとか、さらには緑地化を推進しようというまちづくり全体の取り組みがあり、その中の一部に建築物として「低炭素住宅」が位置づけられております。みなさま方がそういう住まいに取り組んでいただくと、税の軽減や容積率の特例措置などを受けられるということです。
このような背景がありますので、認定低炭素住宅で大事なのは次のページにある緑の枠の部分ですね。白抜き文字で記してあります。
これはあくまでも任意の制度であり、また市街化区域等に限定されたものであるということです。必須のものではなく、あくまでも「都市の低炭素化」に基づく法律なので、市街化調整区域や用途地域に入っていない、例えば都市近郊の住宅では認定されないということになります。
以前から「認定長期優良住宅」という制度もあり、その場合はエリアを問いませんでした。しかし低炭素住宅は市街化区域と用途地域に限られる、というのがポイントです。

 

この低炭素住宅の認定を受けるメリットを見てみますと、まず税制優遇があります。住宅ローンの減税と登録免許税に関する減免があります。入居時期にもよりますけれど、控除対象借入限度額が1000万円上がり、最大控除額も100万円増えるというものです。
登記にかかる費用については所有権保存登記が0.15%から0.1%へ、所有権移転登記が、0.3%から0.1%へと優遇を受けます。それから「容積率の特例」もあります。「低炭素化に資する設備~」と記してありますように、例えば、マンションでエコキュートのタンクを設置したとすると、その部分の容積は容積率に算入しない、などの緩和があります。
そして住宅ローンに関しては、私どもがご提供しておりますフラット35の中でいちばん有利なプランの対象になります。以上の3つがお客様のメリットです。

 

では、実際の認定基準について、全体の構成を見ますと、次のページにありますように2段構えになっております。
まず1つは「建築物に係るエネルギー使用の一層の促進のために誘導すべき基準」があり、それに加えて「建築物の低炭素化の促進のために誘導すべきその他の基準」が設けられています。
前者では「省エネ法の省エネ基準に比べ、一次エネルギー消費量がマイナス10%以上となること」ということと、さらに「省エネ法の省エネ基準と同等以上の熱性能を確保すること」とあります。つまり外皮の熱性能基準です。
この2段構えの最初の基準が、今回改正された省エネ基準に基づくものになりますので、後ほど詳しくご説明いたします。
そうした1段目に加えプラスアルファとして「その他の基準」を満たすということになっており、具体的には、そこに書かれた8つの項目のうち2つ以上に該当すること、となっております。

 

例えば①の節水機器の設置に関しては節水便器を採用するだけでクリアできますよね。そして、その住宅が木造の戸建てであれば⑦に該当することになり、つまり節水便座を使うだけで「その他の基準」はクリアできることになります。
一方、マンションの場合を考えると、同じように節水便座を設置したとすれば⑥にある住宅性能表示について、「劣化対策等級3」というものがありますよね。最近のマンションではこの「劣化対策等級3」をクリアしているものがほとんどと聞いておりますので、マンションでも「その他の性能」はクリアしやすいといえます。
このようにして2つの要件をクリアすると認定を受けられて、先ほどの減税などのメリットを受けられることになります。6ページ以降は情報が細かいのでお持ち帰られてからご確認ください。

 

次に12ページをご覧ください。低炭素住宅認定の手続きについてご紹介します。
最初に認定の単位について、戸建ての場合は住戸単位で認定を受けます。
一方、共同住宅の場合は2つのパターンがあり、1つは住戸ごとの認定を受け、お客様が税制や住宅ローンの金利で優遇を受けるというケースです。もう1つは建物全体としての認定で、これは容積率の緩和等を目的にするケースです。マンションでそれ以上のものにする場合は、建物全体と住戸ごとの認定をともに取得していただくことになります。実際の手続きの流れを図解したのが13ページです。

 

まず技術的審査を受け適合証の交付を受けます。この際は、だいたい4万円前後の手数料がかかります。
適合証の交付を受けたら、次に区・市役所などの行政庁に認定申請を行います。これは長期優良住宅の制度とほぼ同じ流れですね。この申請手数料は、だいたい5000円弱になるようです。
ここでの注意点は着工時期にあります。認定の申請を受けてからでないと着工をできません。逆に言うと、着工してからの申請はできませんので注意してください。交付されてからの着工です。

 

次のページがフラット35を使って金利の優遇を受ける際の手続きの流れです。(詳細は略)中でも赤い吹き出しの部分が重要です。適合証明書交付前までに、適合通知書の写しを適合証明検査機関に提出しなければなりません。
参考までに「長期優良住宅」との比較を表にしました。見ていただけるとお分かりのように、税制に関しては、「長期」の場合に優遇を受けられる一方、「低炭素」だと受けられないところがあります。ですから、低炭素住宅の認定エリアで長期優良住宅に取り組まれている方々は、そのまま長期への取り組みでいいと言えます。

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