イベントレポート詳細Details of an event

第28回 AGC studioデザインフォーラム
U-30 Young Architect Japan. 開催記念対談イベント

2013年3月8日(金)
講演会/セミナー



 

増田 増田信吾です。隣が大坪克亘です。

僕らの作品には「天井のサンランプ」という名前をつけました。今回のコンペでまず着目したのは「ガラスは透明であり、光が透過する」という一般的な共通認識です。

 

しかし、その一方で「ガラスは光の10%程度を逆方向へ反射している」という事実もあります。つまり、逆側に照り返しの光も与えているわけで、そうやってある空間に光を充満させる性質がある。その特長をもっと出させようと、反射ガラスを主材料として使うことにしました。

 

これはスタジオ下階に展示してあった模型を上から見た画像です。薄い鉄板でできた壁の上に反射ガラスの梁を十字に、対角線状に設置し、その上に2枚の透明ガラスを掛けています。サイズは3m角、高さは最大3300センチ、低いところで2000センチです。

 

次が断面図です。光の透過と反射により、普段光が当たりにくいところにも光が充満します。光と影を空間に散らす構造です。
こちらが屋根の構造で、先の反射ガラスの梁から板金のようなテープを垂らしてそこに4枚のガラスを乗せると自重で下の部分が固まります。

 

次がプランです。鉄板をなるべく薄くしています。このガラスの十字と内輪のプランを少しずらす状況を設計しました。そうすると光の表情により複雑な変化が出て、より豊かになると考えました。
こちらがパースです。逆光なのですが先ほども言ったように光が当たり得ないようなところにも木漏れ日が来たり、常に光っているはずの部分に影ができたりします。ちょっと自然で、ちょっと不自然な状況が生まれます。また季節の変化によって光の表情も変化して行きます。

 

この設計でわれわれが目指していたのは、通常、「外部」は与えられるもので、「内部」は施していくもの、としていますが、これを逆転し、「施された外部」と「与えられた内部」という新しい状況をつくろうと考えました。
反射ガラスというと、バブル期のギラギラしたビルを想像してしまいますが、実は透明ガラスよりもガラスの特長をよく出せるのではないか、と思っています。「もともと反射もする」というガラスの性質にもっと着目してもいいかと思います。

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